今回は、米国におけるECローンチから運用における成功の秘訣と失敗の原因を大胆に書かせていただきます。冒頭からずばり言わせていただくと、「マーケティングが成功する確率」は“どのような体制”で“どこまでの投資が可能か”によって大きく変わってきます。
当たり前なことなのですが、海外、特に日本と大きく文化が異なる米国では、皆様が想像されている以上に重要になってきます。そこで今回は、実際の成功事例と失敗事例を比較しながらご説明していきたいと思います。
事例Aは売上拡大路線に乗せられた事例(成功事例)、事例Bは1年で撤退した事例(失敗事例)です。両者を比較すると「ローンチからのテスト期間」と「体制」、この2つが大きな違いとなっています。
事例Aはマーケティングの施策を多く行い、その結果から最適化された勝ちパターンを見出しています。
事例Bはマーケティング施策は限定的でその結果からどの広告施策が最適化されたものかパターンを見出せませんでした。
ローンチ後の実際のセッション推移を見てみましょう。
事例AとBを比較すると、まずローンチ後の露出高に差があります。事例Aはローンチ後すぐに投資してユーザーを集めたことで、初期段階から十分なテスト結果が得られました。一方、事例Bは十分なユーザーを集められず、サンプル数が少ない中でテスト始めなければなりませんでした。さらに、事例Aではテストフェーズを1年と定めていたため、繁忙期が過ぎた後もテスト期間として様々な施策を行い、その結果、勝ちパターンを見つけることができました。一方、事例Bではテストフェーズ3ヵ月が過ぎた後、繁忙期を迎えましたが、その後は勝ちパターンを見つけられないまま運用することになり、結果、1年で撤退となってしまいました。
上述した2つの事例を含む数々の経験から、アメリカで成功するためのチェックポイントをまとめてみました。
海外でインターネットを通してその国の市場でモノやサービスを販売するというのは知っての通り難しく、文化や考え方も違う生活スタイルも違うターゲット層にどうやってアプローチしていくのか、今回記載した「ヒト」「モノ」「カネ」の3つのキーとなる課題をまとめた事項においても、もっとブレークダウンすべきであると認識しています。
我々トランスコスモスにおいても米国、欧州、南米、中国、韓国、ASEAN各国と皆様とご一緒になって悩み、苦労したからこそ、日本企業の皆様にお手伝いできることがきっとあると信じております。アメリカへの事業展開をお考えの企業様は、ぜひ一度弊社にお問合せください。
著者:Kei M
若かりし頃、Jリーグが出来る前イタリアに渡りサッカー選手を夢見るも敗れて商社に入り、貿易のノウハウを得る。その後トランスコスモスで営業となり、コールセンター、ヘルプデスク、通販業界、製造業界担当経てベトナム法人の立上げ、タイでOne Stop e-Commerceのサービス運用の立上げを経験しその後米国に赴任。
現在、日系営業責任者として数多くの日系企業様へサービス提供のご支援をしている。