B2B(法人) マーケティング業界は、2022年に引き続き「パーソナライズされた信頼できるコンテンツ」が求められますが、AIやWeb3.0などの新しいテクノロジー、ソーシャルメディアマーケティングやコンテンツマーケティングなど自社のウォンツを踏まえつつ、2023年のトレンドを取り入れていきましょう。
2023年B2Bマーケティング全般のトレンド
B2Bマーケティング全般に関わるものとして押さえておきたいのが、AI、Web3.0、パーパスドリブンマーケティングです。
1. AIのさらなる台頭
2022年の段階で、AIはマーケティングオートメーションや最適化、パーソナライズのためのツールとして使われてきましたが、2023年はこの傾向がさらに進むと考えられます。今後はマーケティング活動にAIを活用することが必要不可欠となるでしょう。
2. Web3.0の登場がもたらす真の意味でのパーソナライゼーション
Web3.0の登場によって、より透明性の高いマーケティング、没入感のあるバーチャル体験、新しいコミュニティが実現されようとしています。ブロックチェーンを土台としたWeb3.0は、管理者を必要とせず、個々のユーザーによってデータ管理やコンテンツ提供を行うことが可能になります。そこで大きな役割を果たすのが、顧客が自主的に共有するゼロパーティ・データです。ゼロパーティ・データを利用することで顧客が購入に踏み切るために必要なものを提供し、真の意味でのパーソナライゼーションを実現できると考えられます。
3. パーパスドリブンマーケティング
2023年のB2Bマーケティングの重要なトレンドのひとつにパーパスドリブンマーケティングがあります。顧客は企業のパーパス(目的)を信頼し、より高い志を持った企業から購入するようになるでしょう。
2023年B2Bソーシャルメディアマーケティングの動向
近年B2BマーケティングでもSNSの役割が大きくなっています。2023年のソーシャルメディアマーケティングのトレンドとして押さえておきたい3点を紹介します。
1. B2Bマイクロインフルエンサーマーケティング
B2CマーケティングからB2Bマーケティングに波及したもののひとつにインフルエンサーマーケティングがあります。顧客がブランドの評判や価値を重視するようになったことが一因で、パンデミック下で一気に加速しました。B2Bマーケティングでインフルエンサーを利用する場合は、よりターゲットを絞ったニッチな層に影響力を持つマイクロインフルエンサーの効果が高いことが実証されています。
2. ショート動画
TikTokを始めとしたショート動画の影響力が、これまでよりもさらに拡大するでしょう。動画は自社製品を紹介したり顧客の潜在ニーズを掘り起こすためのツールとして、とても効果的です。とりわけショート動画は、訴求しやすく、魅力的で共有しやすいという強みがあります。
3. 購買者はダークソーシャルで意思決定を行う
購買者は製品やサービスについて調べたことを、インスタントメッセージやDiscordなどでシェアします。こうした企業から見えないダークソーシャル(閉じられたプライベートなメッセージ上でのコンテンツのシェア)からの流入が、今後ますます増えるでしょう。企業はSNSを使って情報提供や交流を活発に行い、ダークソーシャルに影響を与える必要があります。
2023年B2Bコンテンツマーケティングの動向
コンテンツマーケティングは、2023年も非常に重要なマーケティング手法となるでしょう。そこで、2023年のコンテンツマーケティングで押さえておくべき3つのポイントを紹介します。
1. バーチャルイベントと連動するコンテンツ
パンデミック下で広まったバーチャルイベントは、今後ますます広まっていくと思われます。バーチャルイベントでは、ライブ投票やライブクイズ、インタラクティブなコンテンツなどを活用すると良いでしょう。また、バーチャルイベントとSNSの連動も効果的です。
2. コンテンツは簡潔に
スマートフォンでコンテンツを視聴するユーザーが主流となった現在、コンテンツは簡潔でわかりやすいものにする必要があります。ユーザーが求める情報をピンポイントで提供することを意識しましょう。
3. ABM(アカウントベースドマーケティング)
アカウントベースドマーケティング(ABM)とは、企業アカウントをターゲットとするマーケティング手法です。各企業のニーズや関心に合わせてコンテンツをカスタマイズして、よりパーソナライズされた体験を提供しましょう。
まとめ
2023年のマーケティングは、進化を続けるテクノロジーと、それを受けた新しい顧客行動に対応しなければなりません。AIの活用によって顧客理解を深め、SNSやショート動画などトレンドを踏まえた適切なコンテンツを利用して、パーソナライズしたマーケティングを行いましょう。
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著者: Ami.T
在米15年。長らくトランスコスモスでのコールセンター事業運用に従事し、コールセンターの立ち上げや顧客管理業務を専門的に担当してきました。現在は営業として、日系企業が米国市場に進出する際のサポートを提供しています。米国市場は複雑で競争が激しいため、市場調査、販売戦略の開発、ローカルパートナーシップの構築など、包括的なサポートを行っています。