オンラインストアをオープンして、アメリカ向けの商品をオンラインで陳列した後、注目すべきは効果的なプロモーション方法です。ECサイトのトラフィックや売上げを増やすためには、様々なチャネルからの流入を促進させる必要があります。モバイルユーザーが飛躍的に増加した現在、検索エンジン以上にSNSや画像共有サービスからのアクセスが増えている傾向も無視できません。今回は手軽に試せて効果が期待できる、アメリカ市場に適したプロモーション方法をご紹介します。
ミレニアル世代には外せないInstagram
顧客ターゲットにミレニアル世代などの若い年齢層が含まれている場合、Instagramはブランド戦略とプロモーションに欠かせない存在となっています。ブランドの認知度を上げ、フォロワーを獲得するために、Instagramに広告を出稿してみてはいかがでしょうか。広告を配信するには、Facebookページを用意して、Instagramで無料のビジネスプロフィールを設定することが必要です。
広告種類には、写真広告、動画広告、スワイプして複数の写真や動画を表示できる「カルーセル広告」のほか、24時間で消滅するInstagram Storiesに広告を表示する「ストーリーズ広告」があり、企業の注目度が急上昇しています。「ストーリーズ広告」は、スマートフォンでのフルスクリーンの縦長表示による没入感のある広告表現が特徴です。9:16の縦長素材以外も利用できるように改良され、出稿のしやすくなりました。すべての広告はスマートフォンのアプリ内で作成可能で、Facebookの強力な広告ツールを利用できるので、戦略的なアプローチや効果測定にも優れています。
SNSや画像共有サービスをECサイト化する
SNSにEC機能を埋め込む流れも盛んになってきています。Facebookでは、Facebookページにショップセクションを追加することでECサイト化することができます。アメリカでは、日本にはない決済機能やカテゴリー分け、注文管理、インサイトといった、Facebookページ上で完結するEコマース機能が組み込まれて提供されています。
Facebook傘下のInstagramでも、ECサイトのゲートウェイとして機能する「Shop Now」が、今年2018年の6月から日本で利用可能となり話題となりました。Instagram Storiesにショッピング機能を持たせるテストも行われており、InstagramをEコマースの動線とするアプローチは今後大きく注目されそうです。
Instagramと同様の画像共有サービスに、女性に人気のPinterestがあります。コルクボードにお気に入りの写真をピンで留めるように、お洒落な写真や動画、商品などをコレクションできるビジュアルなサイトです。カタログ風のインターフェイスから、商品や気になるアイテムのショッピングリストとして利用するユーザーも多く、2017年9月には月間アクティブユーザー数が2億人を突破しています。
企業側は販売促進したい製品を、価格・在庫状況・購入先などの情報とともに消費者に紹介することができます。アメリカでは、「Buyable Pins」というショッピング機能が提供されており、Pinterestを自社のEコマースと完全連動させることも可能。特に、女性をターゲットにした販売促進に効果が期待できます。
Facebook広告の高度なターゲティング
Facebookでは、自社のECサイトの顧客や訪問者をターゲットにした広告展開が可能です。電話番号やメールアドレスが含まれた顧客リストをアップロードすることで、自動的にFacebookを利用している顧客を見つけ出してくれます。既存の顧客やページのファンと類似する利用者をターゲットにすることもできます。自社の顧客情報は暗号化されるので、Facebookと第三者が知ることなく処理されるので安心です。
Facebookのターゲティング機能を使えば、ECサイトの顧客への継続的アプローチから潜在顧客の発掘まで、目的に応じたプロモーションが行えます。Instagramとの連動もスムーズで、効果を測定しながら費用を柔軟に調整できる点も大きなメリットと言えます。
EコマースのSNSチャネルに注目
InstagramやFacebookといったSNSを、Eコマースの動線にしたりショップ化できる時代となりました。ブランドの認知、顧客フォローやロイヤルティ獲得に加えて、SNSにダイレクトな拡販チャネルが持てるというのは非常に魅力的です。従来のリスティングやディスプレイ広告ではリーチが難しかった、モバイルカスタマーへの効果的なプロモーション方法としても注目されます。
参照元:www.shopify.com
著者: Masako. S
米国の大学でマーケティングを専攻。現在はトランスコスモスアメリカにて、EC・事業開発/ チャットボット担当。米国EC業界の動向調査・最新ツールの導入に、熱心に取り組んでいる。