AIでデジタルマーケティングはどう変わる? 5つのポイント

AIでデジタルマーケティングはどう変わる? 5つのポイント

AIは、いまやデジタルマーケティング活動においてなくてはならないツールとなっています。さまざまな場面で威力を発揮するAI。どんどん登場する新しいテクノロジーをいち早く取り入れることで将来的に大きな利益が期待できます。この記事では、AIがデジタルマーケティングをどう変えていくかをわかりやすく紹介します。

 

 

デジタルマーケティングでAIはどう役立つ?

デジタルマーケティングでAIを活用する最大の利点は、人間には取り扱えないほど膨大なビッグデータを深く分析し、顧客のニーズや好みを正確に理解できることです。これにより、マーケターは作業時間と手間を大幅に節約しながら、顧客一人ひとりに合わせた効率的なマーケティング施策を行うことができます。的確なパーソナライズにより、カスタマーエクスペリエンスも向上します。

AIが起こすデジタルマーケティング5つの変化

では、具体的にどのような場面でAIが活躍し、マーケティング手法にどのような変化を引き起こすのでしょうか。ぜひおさえておきたい5つのポイントをご紹介します。

1.ビッグデータ活用でパーソナライズが進む

顧客に関するビッグデータは、IoTの普及もあって今後ますます膨大になっていきます。AIによるビッグデータの活用は、デジタルマーケティングの分野でもさらに急速に発展していくでしょう。

AIを用いてビッグデータを分析することで、企業は顧客に送るマーケティングメッセージをパーソナライズすることができます。顧客一人ひとりのニーズや好みに合わせたメッセージは読まれやすく、購買行動に繋がりやすいことが知られています。また、NetflixやAmazonのような高性能な「おすすめ機能」も効果的です。

ここで注意しなければならないのが、個人情報の取り扱いです。2020年1月にCCPA(カリフォルニア州消費者プライバシー法)が施行されたことからもわかるように、顧客のプライバシーは今後さらに重視されるようになっていきます。情報収集への規制が厳しくなる可能性がある他、消費者から信頼される情報管理の徹底も必須です。

2.チャットボットがスタンダードに

もっとも効果的なAI活用法のひとつが、チャットボット(自動会話プログラム)です。チャットボットはテキストで顧客からの基本的な問い合わせに応答したり、注文を受けたり、顧客の情報を収集したりすることができます。AIの進化はすさまじく、会話している相手がチャットボットなのか人間なのか、判断が難しいほどです。

チャットボットは24時間いつでも即座に返信してくれ、ミスがなく、過去の購買データなども参考に的確な答えをくれるため、顧客にも大いに活用されています。多くの企業がチャットボットに投資しており、近い将来には、カスタマーサービスのスタンダードになるでしょう。

3.音声検索の重要性が急上昇

音声AIの精度が高まり、SiriやAlexaなどが普及したことで、より多くの人が音声検索を利用するようになりました。音声検索を利用したボイスショッピングの売上は、現在の20億ドルから2022年までには400億ドルにまで跳ね上がるとの予想があります。

そのため、多くの企業が音声検索をマーケティング戦略に組み込んでいます。たとえば、アメリカのピザハットではピザを音声のみ注文でき、PayPalは音声による送金に対応しています。

また、音声検索では顧客に提示される結果が限られるため、コンテンツマーケティングにおけるVSO(音声検索最適化)も非常に重要になります。

 
4.ARとVRでカスタマーエクスペリエンス向上

ARやVRは最近になっていよいよ実用化が進んでいます。特にARはリテール分野でカスタマーエクスペリエンスの向上に貢献しています。

アパレルやビューティーブランドが服を「試着」したり化粧品を「お試し」したりできるARアプリを発表しているほか、家具大手メーカーのIKEAは自宅に家具を置いたときの様子をシミュレーションできるサービスを始めました。

5.広告はぐんと効率的に

広告キャンペーンの打ち方もAI活用で大きく変わります。AIがデータ収集、分析、消費者の行動予測を行うことで、ターゲティングがこれまでとは比べ物にならないほど正確になり、パーソナライズされます。また、たとえばGoogle Adsのように、「いつどの広告枠を買うと最小の費用で効果を最大化できるか」という判断もAIで自動化できます。マーケターは分析に費やしていた時間と労力を他のことに使えます。この傾向は今後ますます加速するでしょう。

まとめ

デジタルマーケティングにおけるAI活用のトレンドはものすごい速さで変化しています。取り残されればライバル企業に遅れを取りますが、変化についていくことがとても重要になります。収集データに基づき、顧客の行動パターンなどを予想し、カスタマイズしたアプローチが出来れば、収益への貢献度アップも期待できるでしょう。

著者:Hitomi.N

IT企業で4年間のプログラマーとしての経験を積み、その後6年間プロジェクトマネージャー業務を行ってきました。渡米後はEコマースマネージャーとして、日本企業のアメリカ進出を支援しています。日々アメリカEC関連の情報収集を行い、最新のデータと洞察をもとに、戦略の最適化や新しいアイディアを考案し、クライアント企業に競争力のあるソリューションを提供しています。

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