知っておきたい! 2023年アメリカのマーケティングトレンド5

知っておきたい! 2023年アメリカのマーケティングトレンド5

新型コロナウイルスの影響が落ち着きつつある一方、景気は比較的低調となることが予測される2023年。消費者の商品選びに向ける目が厳しくなると同時に、企業がマーケティングに充てる予算も縮小傾向となる見込みです。費用対効果の高いマーケティング施策がこれまで以上に求められるでしょう。

この記事では、現在のアメリカでもっとも注目されているマーケティングトレンドをご紹介します。

 

 

 

1. インフルエンサーマーケティングがさらに浸透

2022年に勢いを増したインフルエンサーマーケティングは、今年もさらに発展します。インフルエンサーのファンベースからの注目を集め、すばやく信頼を得ることができるためです。

ある調査によれば、インフルエンサーマーケティングをすでに実施しているマーケターの89%が、2023年に予算を増額または維持する予定です。さらに、17%のマーケターがインフルエンサー広告に初めて投資する見込みです。

中でも、インフルエンサーマーケティングを実施しているマーケターのうち56%は、フォロワーが数千から数万人規模の「マイクロインフルエンサー」を起用しています。大規模インフルエンサーに比べて費用が抑えられるうえ、フォロワーとの関係が親密で高い説得力を持っているためです。

 

2. S N Sの重要性が高まる

現代のマーケティング戦略で欠かせないオムニチャンネル。中でも、ソーシャルメディアはさらに重要性を増しています。FacebookやInstagramにはショッピング機能があり、TikTokも新たにEコマース機能のテスト運用をしています。特にミレニアル世代とZ世代にとって、SNSは未知の商品を発見、購入するための主なツールとなりつつあります。

また、企業とコミュニケーションをとる方法として、S N Sのコメントやダイレクトメッセージを好む顧客が増加しつつあります。そのため、企業のソーシャルメディアアカウントがカスタマーサービス機能を兼ねるケースが増えています。

 

3. マーケティングコンテンツの主役はショート動画

前年に続き、2023年も短い動画がマーケティングコンテンツの中心となります。TikTok、Instagram、YouTubeなど、潜在顧客への重要なアピール手段であるS N Sと相性がよいためです。さまざまな年代のインターネット利用者のアテンション・スパンが短くなっており、情報量の豊富な長い動画と比べても、ショート動画はマーケティング効果が高いのです。 

ある調査によると、2022年にショート動画を利用したマーケターの90%が、翌年に予算を増額または維持する予定とのことです。B2CだけでなくB2Bのマーケターにとってもショート動画は重要なツールとなります。 

 

4. パーソナライズのためのA I利用が不可欠に

2023年には、パーソナライズされたマーケティング施策の重要性がさらに高まります。新型コロナウイルスの影響が弱まり、実店舗で買い物を楽しむ人も増える中、顧客は実店舗を含むすべてのチャンネルにおいて一貫性のあるエクスペリエンスを期待しています。また、メールマーケティングにおいても、それぞれの顧客のニーズに合うお買い得情報などを届けることが鍵となります。 

こうしたパーソナライズにはAIを用いたデータ活用が欠かせません。マーケターのAI活用はさらに浸透する見込みです。なお、革新的なVRマーケティング戦術は今年注目を集めるものの、予測されたよりも鈍い発展となりそうです。 

 

5. 企業の「社会的責任」はさらに重要に

特にミレニアル世代とZ世代の顧客にとって、「信頼できる企業か」ということが商品やサービスを選ぶ際の重要な指標となっています。地球環境への負荷が少ない商品なのか、人種や性的指向に関してインクルーシブな企業なのか、透明性の高い企業なのかなどの点で、自分の価値観と合う企業から商品を購入したい傾向が強いのです。 

こうした傾向は、企業にとってピンチともチャンスともなり得ます。社会的責任、倫理観、透明性といった価値を重視し、マーケティングコンテンツとしても発信することがさらに重要になるでしょう。 

 

まとめ

2023年は、昨年から引き続き、「顧客中心」がマーケティングトレンドの軸となります。顧客それぞれの好みやニーズを理解し、それに沿ったメッセージを届けることが非常に重要です。気を配るべきことは多いですが、ポイントを押さえれば、限られた予算の中でも効果の高いマーケティング施策を打つことができます。

弊社ではアメリカでのマーケティングノウハウを生かし、企業様ごとに最適なマーケティングプランの立案から運用までご提供いたします。お困りの際はぜひご相談ください。お問い合わせはこちらから。

 

著者:Hitomi.N

IT企業で4年間のプログラマーとしての経験を積み、その後6年間プロジェクトマネージャー業務を行ってきました。渡米後はEコマースマネージャーとして、日本企業のアメリカ進出を支援しています。日々アメリカEC関連の情報収集を行い、最新のデータと洞察をもとに、戦略の最適化や新しいアイディアを考案し、クライアント企業に競争力のあるソリューションを提供しています。

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