2015年、Amazon 20周年を記念して、Amazonプライムデーが始まりました。以降年を追うごとに注目は高まり、それに合わせて売上も飛躍的に増大してきました。2018年には全世界で1億点を超える商品が販売され、総売上は推定41億9000万ドルに達する、最大級のショッピングイベントとなっています。
2019年のプライムデーも7月15日前後に開催されるでしょう。それに向け、2019年Amazonプライムデーに参加するためには何が必要なのか、独立系販売業者が参加するメリットはどのようなものなのか、Amazonプライムデーで押さえておくべき点を見ておきましょう。
伸長を続ける アマゾンプライムデー
▼2015~2018までの全世界のAmazonプライムデーの販売額(単位は10億ドル)
Amazonプライムデーは、Amazonプライム会員だけが参加できる、時間限定のショッピングイベントです。4回目になる2018年のプライムデーは、従来の24時間ではなく、7月16日の午後3時から始まり、17日深夜3時まで続く36時間のイベントとなりました。
2018年は、プライムデー当日、史上最多の人々がAmazonプライム会員に登録しました。現在1億人を超えるプライム会員ですが、割引率の高いプライムデーを狙って、今年も多くの新規会員を集めることが予測されます。
独立系販売業者がAmazonプライムデーに参加するメリット
Amazonプライムデーには、全世界で200万社を超える中小規模の小売業者が参加し、10億ドル以上の売上を記録しています。独立系販売業者にとってもプライムデーはきわめて重要なイベントなのです。
多くの消費者が注目するAmazonプライムデーに参加することによって、独立系販売業者には以下のようなメリットがあります。
- 顧客基盤を構築することができる
- 売上収益の増加を見込むことができる
- ブランドを幅広く認知してもらえる
Amazonプライムデーに参加するために確認しておくべき点
- Amazonプライムデーに参加するためには、マケプレプライム(出品者様が出荷する商品をAmazonプライム対象商品にできるプログラム)またはFBA(フルフィルメント by Amazon)に承認されていることが必要です。承認されていれば出品することができますが、出品申請には期限があるため注意が必要です。
- 出品する前に広告を準備し、テストしておきましょう。セールスコピーや画像をより良いものにし、もっとも人気のある商品にあわせてSEOを最適化し、検索順位を上げる必要があります。
- 多数の出品が見込まれる商品であれば、バンドルにして他社との差別化を図ることも必要です。
- 広告予算と入札単価を計画します。また、価格設定をテストします。利益を出しつつ売上が増加するポイントを見極めます。
- ショッピングカート(Buy Box)を獲得する要件を確認しておきましょう。
- 在庫を事前に計画します。プライム会員は年々増加しているので、過去の数字よりも十分な量を確保しておくことが必要です。
- プライムデー後の準備をしておきます。プライムデー後には顧客からの返品と顧客へのサービスの問題に対処する必要があります。
マケプレプライムやFBAではない販売店でもメリットのあるプライムデー
Amazonプライムデー期間中はトラフィック量が非常に多いために、マケプレプライムやFBAの承認を受けていない小売業者であっても、売上が増加するという傾向があります。オーディエンスの数が非常に多いために、「タイムセール」ではない商品であっても、プライムデーの期間中は60-70%の売上の増加が見られるという調査もあるのです。
同じ商品を持つ他社と直接競合するのを避けながら、独自の取引を提供することによって、自社を差別化することができます。
2019年のAmazonプライムデーは、おそらく史上最高の売上を記録するものとなるでしょう。このチャンスを活かすためにも、プライムデーの準備をぜひ始めてください。
著者: Ami.T
在米15年。長らくトランスコスモスでのコールセンター事業運用に従事し、コールセンターの立ち上げや顧客管理業務を専門的に担当してきました。現在は営業として、日系企業が米国市場に進出する際のサポートを提供しています。米国市場は複雑で競争が激しいため、市場調査、販売戦略の開発、ローカルパートナーシップの構築など、包括的なサポートを行っています。