【2019年版】アメリカ Eコマース トレンド予測

【2019年版】アメリカ Eコマース トレンド予測

年々、市場拡大の一途をたどる「Eコマース業界」。しかし、市場拡大やテクノロジーの進化によって、サイト構築の仕方や販売方法などのトレンドは変わってきています。今回は2019年のトレンドとなるであろう取り組みについて、簡単に取り入れやすいものを中心にご紹介していきたいと思います。

世界でのEコマース市場成長率は右肩上がり

今や当たり前となったインターネットでの買い物ですが、数字で見てもその傾向は見てとれます。

こちらは世界的にみたEコマースの売上を表したものですが、2014年から一貫して右肩上がりとなっており、平均20%以上の成長率を示しています。今年、2019年の売上は3.453兆ドル(約345兆円)に到達すると見込まれ、2021年には4.878兆ドル(約487兆円)まで上昇すると予想されます。

これだけ成長している市場であることに加え、Eコマースという性質上、テクノロジーの進化の影響などによって「トレンド」が目まぐるしく変わっていきますが、確実に押さえておくことが重要です。そんな2019年のEコマーストレンドを一緒に見ていきましょう!

2019年Eコマース市場のトレンドをピックアップ!

2019年Eコマース市場のトレンドはいくつかありますが、その中でも比較的追いやすいトレンドをピックアップしました。

◆複数の販売経路(実店舗、自社サイト、その他販売サイト)を確保する

HBRという機関が46,000人を対象に調査した結果によれば、そのなかの73%が複数の販売経路から買い物をしているということです。逆にいえば、複数の販売経路を持たないと、それだけ消費者の目に留まる機会が減るということです。また、北米の22%の小売業者が、複数販売経路の確保をもっとも重要な課題として考えています。

実例としては1or2つしか経路を持っていない場合と比べて、4つ以上の販売経路を持つことによって300%売上が違う、というデータが出ています。

◆定期料金型サービス(サブスクリプションボックス)

今アメリカで人気となっている定期料金型サービスの「サブスクリプションボックス」は、固定収入が得られるのでおすすめの商法のひとつです。実際に2016年のサブスクリプションボックス市場の収入は26億ドル(約2600億円)と安定した市場を持っています。

サブスクリプションボックスは、消費者が選んだ商品、もしくは消費者の好みなどに合わせた商品を企業が選び、定期的にお届けするビジネスモデルです。忙しく時間のない現代人に合ったピッタリのサービスと言えるでしょう。特に洋服や化粧品などのカテゴリで、プロのスタイリストなどが商品を選ぶということで人気を博しています。また、毎回「どのような商品が届くのか」というドキドキ感も選ばれている理由の一つです。

◆商品のビデオ紹介

視覚による情報は取り入れやすく、手軽に商品への興味を持ってもらえる良い方法です。60%の消費者は、文章説明よりも商品動画説明を望んでいることがわかっており、「情報過多」と言われるこの時代にも合っていると言えるでしょう。

64~85%の消費者はビデオでの商品説明後の方が、購入したくなると答えています。また、商品の信頼性は58%、「カートへの追加」までのコンバージョンは37%上昇します。

少し手間ではありますが、文章よりも映像のコンテンツを作ることによって、より消費者の販売意欲を駆り立てることができます。

そして、更に効果を高める技術として、『AR(拡張現実)』や『VR(バーチャルリアリティ)』技術があります。この2つのテクノロジーにより、消費者にさらに特別な購買体験をさせることが可能です。予算や時間に余裕がある場合は、ぜひ導入を検討してみてください。

◆迅速な決済システム

通常の消費者は「購入する」と決めたら、すぐに決済をしたいと思っています。逆に言うと、複数ページにわたる購入確認や情報入力は購買意欲を制限させる可能性があります。簡単でシンプルな決済システムを心がけましょう。

☆簡単でシンプルな決済ページを作るコツ
1.1画面で完結できる『決済システム』をつくる
2.入力情報を記憶させるシステムを使う(カード情報、アドレスなど)
3.サイト登録を強要しない(決済システム前の登録は任意にする)

まとめ

2019年のEコマース業界はこれまで同様、持続的な成長を遂げる年です。市場が広くなっていくため、さまざまな顧客を獲得できるような「販売経路」の拡大、顧客ごとに対応できる「サービスオプション」の充実、シンプルに商品情報が得られる「動画映像での商品紹介」などの対応が求められています。

著者: Masako. S

米国の大学でマーケティングを専攻。現在はトランスコスモスアメリカにて、EC・事業開発/ チャットボット担当。米国EC業界の動向調査・最新ツールの導入に、熱心に取り組んでいる。

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