各業界が可能な範囲内で、どのように対応策を選んでいるか、そして一部の業界はいかに成功しているか
新型コロナウイルスの世界的大流行は利益予想からマーケティング手法、社員の有給休暇の調整まで、多方面で混乱を招きました。Eコマースは実店舗型の小売業に比べればうまくやっているとはいえ、誰にとっても状況が容易というわけではありません。
オンライン上のバーティカルマーケットプレイスで良い業績、または悪い業績を収めたのはどの業界なのでしょうか?また、一部企業のマーケット浸透率向上の助けになった要因についても考察していきましょう。
まずは悪いニュースから片付けていきましょう。コロナ禍では、ダイバーシファイド戦略をとっている銀行、小売業向け不動産、そして航空会社が最も苦戦を強いられました。今後の予想は、良くても「まだ不透明」といったところです。彼らのビジネスモデルは、空っぽの店頭や未払いの家賃、および自宅待機令を好まないニッチ市場に対応しています。以前のように、職場で働いたり、飛行機を利用するということが出来ないならば、世界的なパンデミックが収支決算に与える影響へ対処するため、低金利や超格安チケットが手に入るという期待はできないでしょう。
航空料金は通常価格のおおよそ半分への下落にとどまっており、ワクチン接種は増加しています。そのため、この夏までには、低迷していた旅行への需要が回復するかもしれないという明るい兆しはあります。一方、銀行や小売業向け不動産の見通しは、自宅待機令や店舗の収容人数制限が過去の出来事として捉えられる年末頃まであまり変化はないでしょう。
さて、良いニュースと言えそうなものもあります。バーティカルEコマースの一部は過去12ヶ月で驚くべき成功を収めています。しかし、その成功は他の業界のどんな犠牲にもとづいているのでしょうか。また、彼らはいかに成功したのでしょう。大惨事への一本化された対応策を創造したのか、それとも、すでに整っていたインフラと幸運のおかげだったのでしょうか。
業績トップ企業の一部がソフトウェアのイノベーターであったことは驚くに当たりません。もし閉鎖されたオフィスや実店舗の店頭の代わりにリモートワークとEコマースを可能にし、より良くするような技術を持っていたなら、ニッチビジネスの経営者として、成功したと言えるでしょう。商品やサービスの高い需要を満たすためにリソースを確保することが、成功の鍵であり、多くの企業が実践した方法になります。
しかし、商品をしかるべきタイミングで市場に提供できたのか、という疑問が浮かびます。苦悩している消費者に対して販売プラットフォームよりも利他的な何かを提供することなしに、致死的なパンデミックから利益を得ることの道徳的な疑念もあります。残念ながら、これらの懸念への答えはコロナ終息後に振り返ってみなければわかりません。
その他の明らかな勝者はオンライン小売業です。戸外にデリバリーのトラックの音を聞き、食料品か新しいホームプリンターが届いたのかと考えることに誰もが慣れてきました。Eコマースは経済がさらに大きなダメージに苦しむことを避けるうえで重要な役割を果たしました。
ストリーミングサービスのようないくつかのオンラインリテールのマーケット浸透率が上がったのは、モールや映画館のような一般的な場所を利用できなかったからです。初公開の映画をテレビでストリーミングするというのが利益の出る手段なのかどうかは、いかにチケット収益やプロモーション費用を割り当てるかという課題があるため、まだ結論付けできません。
すべてを考慮に入れると、Eコマースのバーティカルマーケットプレイスの今後は有望であると言えるでしょう。顧客は実店舗での購入を完全に止める覚悟はできていないものの、便利さを重視します。そのため、オンライン小売業は成功を求める企業にとってよい投資であり続けるでしょう。
著者: Greg.B
コールセンター業務とビジネスユニットの活性化において25年の実績のあるエグゼクティブ。
経歴業務の非効率性を特定し、社員モラルと企業文化の変化の活性化を促進することにより、数百万ドルの利益を生み出すことに成功。