Wishというサービスをご存知でしょうか?Wishとは、世界最大のモバイルショッピングアプリです。洋服やアクセサリー、電化製品など様々な商品が出品され、メルカリのようにスマートフォンやタブレットにダウンロードして買い物を楽しむことができます。低価格で商品を提供するということだけにこだわり、Amazonやアリババにも負けないくらいのグローバル企業となっています。
Wishとはどんなサービスなのか?
2010年にGoogleとYahooの元開発者Peter SzulczewskiとDanny Zhangによって設立され た時点では、ユーザーが欲しい商品をリストアップするアプリとして登場しました。そこから、ユーザーとセラーを直接つなぐサービスへと発展していき、2017年には1,000億円以上の収益を上げるアプリに成長しています。
Wishの最大の特徴は、低価格の商品に特化していることです。Amazonなどの大手オンラインモールでは、翌日配送やギフト用のラッピングなどのサービスがあり、また、映画配信などの事業に参入していくなどしていますが、Wishは「低価格商品」の1点集中です。綺麗にデザインされたパッケージや翌日配送などのサービスはありません。Wishは、「どこよりも安い商品をユーザーに届ける」ということに焦点を置くサービスになっています。
Wishの戦略
Wishはアメリカで2017年に一番ダウンロードされたアプリで、モバイルに特化したオンラインモールとしては世界最大手です。Wishは低価格を売りにしたノーブランドの商品を主に扱っていますが、当初はシリコンバレーの誰もが「ノーブランドは売れない」と考えていました。
しかしWishは、低所得の購入者の21%がスマートフォンなどのモバイルからのみインターネットにつないでいることに目を付けました。この数字は、購入者の平均の12%を大幅に上回っています。ノーブランドで低価格の商品をたくさん売るということに重点を置き、商品を探している時に出てくるおすすめ商品にも、ユーザーの過去の購入履歴を反映したものよりも「衝動買いしやすいアイテム」を表示するようになっています。
Wishの将来とセラーとしての参入メリット
Wishが巨大な市場であることは、数字が物語っています。Wishは今とても人気があるアプリで、特に圧倒的な購入力のあるミレニアル世代からの支持を得て大成功しています。製品の豊富さはすでに驚くべきものがありますが、まだまだセラーとして参入するメリットは大きいと言えます。
昨今、Wishは多額の広告費を使って積極的にサービスの宣伝をしています。FacebookでもWishの広告をよく見かけますし、そのおかげでWishというブランドもかなり認知されてきています。Wishは、Wishのユーザーに合った商品を扱っているセラーにとっては、大きな可能性がある市場です。
まとめ
Wishは、モバイル端末向けのショッピングアプリです。様々な割引が用意されていて、ユーザーは激安価格で豊富な商品を購入することができます。購買力の高いミレニアル世代のユーザーが多く、利益率の高い商品を大量に販売するセラーにとっては大きな可能性のある市場です。
現在は世界で6番目のEコマース企業ですが、世界一を目指して急成長しています。
著者: Hitomi.N
IT企業で4年間のプログラマーとしての経験を積み、その後6年間プロジェクトマネージャー業務を行ってきました。渡米後はEコマースマネージャーとして、日本企業のアメリカ進出を支援しています。日々アメリカEC関連の情報収集を行い、最新のデータと洞察をもとに、戦略の最適化や新しいアイディアを考案し、クライアント企業に競争力のあるソリューションを提供しています。