TACoSを用いたAmazonスポンサープロダクト広告の成果分析について解説

TACoSを使ったAmazonスポンサープロダクト広告の成果分析について解説

Amazonスポンサープロダクト広告の利用に関しては、その広告の効果の測定が重要となっております。広告効果測定の指標にはTACoSとACoSがありますが、この記事ではTACoSを用いたAmazonスポンサー広告の成果分析について紹介していきます。

TACoSとACoSとの違い

TACoSとは何か、ACoSとの違う点は何かということを説明するために、まずはACoSについてその内容を紹介します。 ACoSは「広告費売上高:広告費売上率」の略語で、Amazonスポンサード広告のROIを計測する際に用いられる成果分析指標です。その計算式は、次の式となります。

ACoS=広告支出額÷広告売上額×100

例えば、広告支出額が1,000ドル、その広告売上額が1,000ドルだった場合には、ACoSの値は100%といった具合で、この値が小さいほど広告の運用成績が良いということになります。

そのACoSに対して、TACoSとは「総広告費売上高:総広告費売上率」の略語です。Amazonスポンサード広告では、売れている商品の広告がAmazon内の検索順位で有利になります(表示)頻度が多くなる)と言われており、TACoSでは広告を掲載したことによる、商品のオーガニック検索順位上昇によるオーガニック売上額の増加も味を加えてその値が求められます。下記で表になります。

TACoS=広告支出額÷(広告売上額+オーガニック売上額)×100

例、広告支出額が1,000ドル、その広告売上額が1,000ドル、広告掲載によるオーガニック検索順位上昇によるオーガニック売上額の増加が3,000ドルあった場合には、TACoSは25%です。

TACoSの数値が示す広告成果

TACoSの数値を分析することでどのようなことがわかるのか、3つのパターンについて解説していきます。

・TACoSの数値が減少した場合

TACoSの数値が減少するということは、広告支出額に対して総売上額が伸びていることが示されるので、広告運用成績が上昇していると言えます。なくTACoSの数値が減少している場合には、製品がよく売れており、ブランド認知も進んでいると言えます。

・TACoSの数値が高いまたは増加している場合

TACoSの数値が高い、または増加しているという場合には、いくつかのケースが考えられます。例えば、新製品を導入したタイミングでTACoSの数値が高いという場合には、その製品やブランドの認知がその段階では慎重な可能性があります。そのため、製品やブランドの認知度が高められれば、オーガニック売上額が上昇し、徐々にTACoSの数値も減少させられるでしょう。製品の広告を出して、そのTACoSの価値が高い場合には、かけている広告費に対して十分な広告売上額が得られていないと言えます。

・TACoSの数値が増加し、ACoSの数値が減少した場合

ACoSの数値が減少していてもTACoSの数値が増加しているという場合には、理想的な状態とは言えません。収益が広告に依存している状態であるため、広告やAmazonの製品紹介ページを最新の状態にしたり、最適化したりメンテナンスする必要があるでしょう。

Amazonスポンサープロダクト広告とTACoSの一例

Amazonスポンサープロダクト広告とTACoSに関する具体例について画像をついでに紹介していきます。例えば、「カリフラワーのピザクラスト」というキーワードをAmazon内で検索したとしましょう。

おそらく予想通りにカリフラワーのピザクラストに関する製品がたくさん表示されています。

どうして「カリフラワー ピザクラスト」というキーワードのオーガニック検索でこの「ケト パンケーキ & ワッフル ミックス」が表示されているのか。 それは「ケト パンケーキ & ワッフル ミックス」の販売者が「カリフラワー ピザクラスト」というキーワードに対して広告出ているからです。

一見すると関係の無さそうな両商品ですが、実はどちらもグルテンフリーの臭い不安な人や、ケトジェニックダイエットをする人に好まれる商品となっています。そのため、「カリフラワーピザクラスト」を検索した人が「ケトパンケーキ&ワッフルミックス」を購入する可能性もあると考え、販売者は広告を出しております。

この場合、確かにACoSが高くなる可能性もありますが、「ケトパンケーキ&ワッフルミックス」が広告経由で売れることで、オーガニック検索順位の上昇やオーガニック売上高が高められます。

下記のような数値例でも考えてみます。

注目「ケトパンケーキ&ワッフルミックス」の広告費に1,000ドルかけ、広告売上額が1,000ドルだった場合にはACoSが100%になりますが、これはあまり利益性や持続性のない結果と言えるかもただし、この広告は「ケト パンケーキ & ワッフル ミックス」のオーガニック検索順位を押し上げ、オーガニック売上高を 3,000 ドル売り上げる見込みか。TACoS の値は 25% になる訳ですが、きっと Amazonスポンサー広告を利用される方はこの数字が嫌いじゃないはずです。

まとめ

Amazonスポンサープロダクト広告を利用する際にはACoSの数値だけでなくTACoSの数値を観察、成果分析し、広告戦略を改善していくことが重要です。目先のACoSの数値だけでなく、TACoSの数値を削減させられるような取り組みを目指して頑張りましょう。

著者: ゆかり.T

トランスコスモスではカスタマーサポートマネージャーとして、顧客のニーズにあったサービスのご提案、カスタマーサービスの質の向上に取り組んでいます。

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