アメリカでのEコマースは、妥協堅調な伸びを見せていますが、中でもスポーツ・アウトドア用品業界は、Eコマースを牽引するトップビジネスのひとつとなっています。アメリカでは2億人がモバイル、SNS育ちスポーツを購入しており、スポーツ・アウトドア用品（※以降はスポーツ用品と略）の消費者総販売額6300億ドルの15％を占めようとしています。
、全米最大級のスポーツ用品専門店チェーンであったスポーツオーソリティは、2016年に絶望を感じました。現在Eコマースへの移行が、スポーツ用品業界において最優先の課題となっております。
デジタル化へ移行するメディア・スポーツ・趣味用品
今後Eへコマースのシフトが、販売収益を上げるために継続していきます。そこにはこの業界の特徴と密接な関連があります。
1. ターゲットとなるのは、若く、トレンドに敏感で、テクノロジーに詳しい層
スポーツ用品業界をメインターゲットとするのは、10代後半から30代のデジタルに慣れ親しんだ世代です。
「アスリージャー」（アスレチック＋レジャーでスポーツウェアとカジュアルウェアを組み合わせたファッション）のようなトレンドの出現は、スポーツ用品に対するイメージや好みが、従来のものとは大きく様変わりしたことを示しています機能性とファッション性を守ったウェアなど、スポーツ用品業界もイノベーションとテクノロジーを早期に取り入れることが成功の鍵になっています。
2. 継続の間ない進化とトレンドの変化、定期的なモデルチェンジ
スポーツの特徴のひとつに、進化が非常に早く、それに伴ってモデルチェンジが頻繁に行われ、トレンドも変わるということがあります。
このことは、小売店にとってはつねに在庫の問題を不思議なことを意味します。旧モデルの在庫は、原価割れで販売するしかなくなるし、新商品の在庫がなくなれば顧客は離れていきます。 Eコマースストアであれば、その間の実店舗よりはるかに多数の顧客にリーチすることができ、在庫問題の解消につながるのです。
3. 季節性の商品であること
スポーツ用品の多くは、季節性のものです。そのため、即時性が非常に重要になってきます。また、地域性もあるため、情報を求める人びとにしっかりと届けることが重要です。行うことで、瞬時に必要な人に情報を届け、また顧客へと育成することが可能です。
以上のようなスポーツ用品本来の特徴が、実店舗での販売からEコマースへと移行する大きな原動力になりました。 実際にオンラインショップでの売上は以下のように伸びています。
アメリカオンラインショップ、メールオーダーでのスポーツ用品売上高 2003年～2016年 (百万米ドル)
Eコマース時代のスポーツ用品業界の取り組み
ここからさらに詳しく、最新のスポーツ用品業界が、Eコマースの分野でどのような取り組みを行っているのか見ていきましょう。
1. マルチチャネルマーケティング
スポーツ用品が頻繁にモデルチェンジを行い、また商品は季節性があることを考慮すれば、消費者を考慮して設定するだけでは十分ではありません。は、購入履歴をもとに顧客の居住地と気候と嗜好性を連動させています。一例をあげて、雨が降っているときはレインジャケットなどの周辺機器のプロモーションをメールで届けられるようにしていますます。
2. モバイル戦略
アメリカ リテール Eコマース売上高 2013年～2021年 (単位:10億ドル)
平均的なアメリカ人は12分に1度のスマートフォンをチェックすると言われています。1日80回、スマホを見ているのです。をチェックするだけでなく、フィットネスアプリなど、モバイル機器を生活のあらゆる場面で活用しています。
それに対応して、スポーツ用品業界は、ショッピングのためのモバイルサイトだけでなく、特定のスポーツに焦点を当てたもの、同様のフィットネスに関するデータを提供しつつマーケティングに結びつけるものなど、顧客のニーズに対応するエコシステムとして、複数のサイトを運営するものも多くなっています。
3. ショッピング体験だけではない価値を提供する
スポーツブランドは、顧客の購入履歴をふまえ、顧客が実際にどのようにその商品を使うために焦点を当てています。さらに瞑想のセミナーを開催しています。
アメリカでスポーツ用品市場は1,200億の非常に大きなものです。現在アマゾンが売上高を上回るのは5％未満に過ぎませんが、仮に比にすると20％増となっています。Eコマース部門では、圧倒的な強みを発揮していますが、スポーツ用品ブランドもアマゾンにはない専門知識を活用して、独自の展開を行っていることが分かります。
参考： REI、Nike、Lululemon のスポーツとアウトドア ブランドの 5 つのベスト プラクティス
eコマースでスポーツ用品業界の課題に対処する
2003 年から 2016 年まで米国でスポーツ用品のオンライン ショップおよび通信販売を行っていました。
オンライン決済のトレンド:メディア、スポーツ用品、趣味
2013 年から 2021 年までの米国のモバイル小売電子商取引売上高 (10 億米ドル)
著者：Ami.T
長らくトランスコスモスでの懸案事業運営に取り組み、懸案の立ち上げや顧客管理業務を専門的に担当してきました。現在は営業として、日系企業が米国市場に進出する国際サポートを行っています米国市場は複雑で競争が激しいため、市場調査、販売戦略の開発、ローカルパートナーシップの構築など、あらゆるサポートを行っています。