【アメリカ化粧品 Eコマース】進化する美容業界のオンライン活用とこれからの課題

【アメリカ化粧品Eコマース】進化する美容業界のオンライン活用とこれからの課題

今年では、オンラインを便利に賢く活用している消費者ですが、企業としてもそのような消費者の動向を追い続けていく必要があります。ここでは、アメリカ美容業界におけるオンラインチャネルの活用事例を見ていきましょう。

オンラインチャネル活用事例

動画

動画活用のメリットは、実際の製品をどのように使う消費者に伝えることができるという点です。

動画を上手に活用しているのが、化粧品ブランドGlossier 。同ブランドは、ニューヨークにショールームをオープンさせましたが、販売はオンラインのみというほどオンライン戦略に重きを置いています。GlossierのYoutubeチャンネルは、 12万人の登録者を獲得しました。 実際にチャネルを試してみて、製品でメイクアップする過程が4〜6分の短い動画で紹介されています。様々な肌の色のモデルを登録しています。 、従来のテレビCMよりも「地に足が付いた」「リアルな」使い心地を見ることができると言えます。

かつては、製品を試したり、教育を受けたりするのは百貨店が役割を担っていました。 しかし、動画にその役割を代替させることで、より消費者がブランドにアクセスしやすくなったと言えます。

SNS

SNSは今や多くの若者がアカウントを持ち、情報収集に活用しています。企業のマーケティングや広告宣伝活動にも欠かせない存在となっています。

ジェラード コスメティックスは、オーナーのジェニファー ジェラルド氏が自ら有用性を理解し「ファンとより近い関係性を築くことができる」と書いてあります。を活用しています。180万人のフォロワーを獲得しています。

b-glowingは、「美容業界のように新商品を定期的に発表する業界にとって、SNSは非常に有用」としています。創始者であるLisa James-King氏は「製品の使い方を見せている」動画や個人の体験レビューは非常に重要な意味を持ちます。うまく活用すれば、b-glowingはお客様にとっての美容カウンセラーやセラピストの役割を決めることもできるのです。」と語ります。

また、SNSを語る上で欠かせない存在がインフルエンサー。対象者がSNSのレビューから新商品情報を得るために回答しています。

インフルエンサーにもいくつかの分類をすることができます。

・1人の消費者として消費者視点で商品レビューを発信するタイプ

・ライフスタイルの提案者として、そのための美容情報を発信するタイプ

・メイクアップアーティストやスキンケアの専門家がプロとしての情報を発信するタイプ

ブランドやイメージの消費者層に応じて、適切なインフルエンサーとやがて必要になるでしょう。

オンラインショップ

動画やSNSで獲得したファンをあらかじめ購入に導くためにEコマースの充実も重視しません。

H2O+ Beautyは、オペレーションの大多数をオンラインに移行しています。CEOのジョイ・チェン氏は、「ここ最近の美容業界のトレンドを見ていると、H2O+ BeautyがEコマースに重点を置かずにビジネスを」 「することは考えられませんでした。そのため、Eコマース(SNSからオンラインショップまで)を最優先にしてビジネスモデルに慎重に検討を行いました。」と話しています。陳氏の方針のもと、H2O+ Beautyはオンラインショップを中心とした店舗に寄り添い、モバイルにも最適化することで同ブランドにどこからでもアクセスできる体制を整えました。

その結果、収益が25%成長し、採算性が70%アップという成果を上げました。

これからの課題

オンラインチャネルで成果を出す企業が多々ある中で、今後取り組むべき課題はどのような点でしょうか。ATカーニーのレポートでは、3点挙げられています。

(1)オムニ戦略チャネルを強化すること

今日では、消費者は実店舗とオンラインをうまく活用してるので、購入活動がオンラインで始まり、実店舗で終わることもあれば、その逆もあり得ます。最適化、各チャネルの役割を定義すべきです。実店舗を製品を届ける場所とするのか、消費者へ体験を考える場所にするのかによって、次に考えるべき戦略は変わってきます。体験を考える場所とする場合、オンライン情報ですでに目の前で肥えた顧客に対して価値を提供できるような販売ができるように高度な教育を実施すべきでしょう。

(2)顧客に応じた個別アプローチを改善させること

同調査によると、60%の回答者が定期的にDM等で美容ブランドや小売業者からお知らせを受けていますが、正しくターゲティングされていると感じている人は9%に過ぎないことがわかりました。 AIの発展によって、顧客が誰であるかだけでなく、欲しいか、どのような色で、どのような形だと購買率が上がるか理解できるように適切な製品やメッセージを、適切な人に、適切なタイミングで届けることは売上や顧客関係に重大な影響を及ぼしません。

(3)消費者と「リアルな」コミュニケーションのこと

現在では、消費者は理想的なモデルから受け取った情報よりも、「わたしに近い」誰かのレビューやインフルエンサーからのおすすめを自信らしくなってきています。美容ブランドや小売業者はコミュニケーション戦略を見直し、新しい形で顧客関係性を構築していくことが求められます。 時には消費者自身をブランドの目に留まり、時にはインフルエンサーの影響力を活用しながら、顧客との対等な関係性を構築することと、情報をコントロールすることの間でバランスを取ることが重要になってきます。

ここまで、美容業界におけるオンラインの活用事例をご紹介してきました。 しかし、実店舗が完全になくなるかといえば、それは「ノー」と言えます。 ジェラード化粧品オーナーのジェニファー・ジェラルド氏も「美容業界に関して言えば」 「ば、製品を実際に試したいというニーズがあるので、実店舗が衰退する方向とは思いません。」と話します。暫定オンラインと実店舗両方で消費者への価値を提供し、とりあえず買い物ができることが最も重要になります。

出所:AT Kearney Beauty and the E-commerce Beast

美容ブランドが電子商取引でどのように勝利を収めているか


著者:Ami.T

長らくトランスコスモスでの懸案事業運営に取り組み、懸案の立ち上げや顧客管理業務を専門的に担当してきました。現在は営業として、日系企業が米国市場に進出する国際サポートを行っています米国市場は複雑で競争が激しいため、市場調査、販売戦略の開発、ローカルパートナーシップの構築など、あらゆるサポートを行っています。


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