コールセンターテクノロジーの未来

コールセンターテクノロジーの未来

2020年、21年と新型コロナウイルスによる混乱が続きましたが、いま各企業は態勢を立て直しつつあります。ここでは、ポストコロナおよびその先に役立つ、最新のコールセンターテクノロジーを紹介します。

 

コールセンター業務では、顧客からのニーズが高い場面で自動セルフサービスを提供することが非常に大切です。便利さを求める顧客と、通話待ち件数を減らしたいコンタクトセンターの双方にとって役立つからです。

たとえば、チャットボットは顧客の基本的な質問に答え、複雑な問題に優先順位をつけたうえで、顧客を正しい待ち列に導くことができます。幅広いオムニチャンネルのコールセンターテクノロジーの一部としてこれらの対応を行なうと、顧客が容易に必要な情報にアクセスできるようになります。ある予測によれば、2022年の終わりまでに、少なくとも70%の顧客とのやり取りがチャットボットのような会話プラットフォームを通して行われるそうです。

コールセンターを通じてデータを収集する企業は、適切なデータ認証とデータ保護を厳格に行なうことが求められます。そこで役立つのが、新しくトレンドになりつつある声を使った生体認証のテクノロジーです。顧客一人ひとりのユニークな声の生体パターンを、あとで声認証に使うことを見越して声紋として蓄積することができます。

さらに、コールセンターは声紋を使ってシームレスに顧客を同定し、これまでの認証プロセスよりもずっと速く複数のサービスや解決策を提供できます。顧客満足度が上がり、対応時間が減り、詐欺への対策ともなる点は、大きな利点です。

コールセンターは去年の困難な状況への対応に苦戦していました。そして今、多くがクラウド戦略を見直す必要に迫られています。在宅勤務の要件が緩和されてきているとはいえ、サステナブルでアクセスのしやすいクラウドコンタクトセンターを確立することは今後も最優先課題であり続けるでしょう。

クラウド、あるいは遠隔ベースのコールセンターの利点として、運営費用が手頃なことと、フレキシブルなことが挙げられます。社員はよりよいワークライフバランスを楽しむことができますし、企業は地理的エリアにまたがって、幅広く人材を探すことができます。コールセンターが一つの場所に縛られていた時代は終わったのです。

最後に、コールセンターの世界ではテクノロジーの「民主化」、つまり社員のテクノロジーへのアクセスを容易にする、というトレンドが起こっています。一つのツールやプロセスへのアクセスだけに関する話ではなく、社員が仕事を最適化し自分で解決策を見つけられるようしようという動きです。

プラットフォームやサービスを使いこなせるように社員を幅広く訓練することでITの作業時間も省け、他のリソースも何度もアクセス権限を社員毎に発行するという無駄なプロセスを行う必要がなくなります。なにも全員をエンジニアにしようというのではありません。毎日使う必要のあるプラットフォームやサービスに自由にアクセスできるようになることで、技術職でない社員がよりスマートな顧客ソリューションを提供できるようになるのです。

コールセンターの未来はすぐそこまで来ています。未来がはっきりした形を取るにつれて、過去にしがみつくコールセンターは存続の余地がなくなるでしょう。セルフサービスツールから声認証、遠隔のクラウドアクセスに至るまで、コールセンターの運営方法を改善する方法はたくさんあります。あなたのニーズに合った正しいテクノロジーに投資すること、そして、常に最新トレンドに目を光らせておくことがその鍵となります。

著者: Greg. B

コールセンター業務とビジネスユニットの活性化において25年の実績のあるエグゼクティブ。
経歴業務の非効率性を特定し、社員モラルと企業文化の変化の活性化を促進することにより、数百万ドルの利益を生み出すことに成功。

Back to blog