BtoBのEC利用者が激変!?新世代に合わせたマーケティングを展開しよう
BtoB(ビジネスtoビジネス)とは、企業から企業へのマーケティングや販売、そして流通のことを指しています。BtoB ecommerceはすなわちBtoBビジネスをデジタル的、もしくはオンラインで行うことです。
そんなBtoBビジネスのEC市場はアメリカ国内でどんどんと広がっており、2017年に行われたフォレンスターリサーチ社のレポートによると、2021年のBtoBビジネスのEC取引総額は1兆2000億ドル、日本円で約132兆円にまでのぼると予想されています。これは米国内すべてのBtoBビジネス売上の13%以上を占める割合です。
そんなアメリカのBtoBビジネスの市場動向のトレンドを探っていきましょう。
BtoBビジネス利用者に大きな変化が
BtoBビジネスでは他のBtoCなどに比べてECの導入が遅れたにもかかわらず、AMAZONの成功や利用者の人口変化に伴って、販売促進の手段を模索しています。
この利用者の人口変化は顕著です。2015年にグーグルが調査した結果によると、BtoB購入者の約半分近くがミレニアル世代(1980~2000年代前半の)となっています。この数字は2012年と比べるとほぼ2倍となっており、その数字はすさまじい勢いで増えています。
このようにBtoB利用者が変わることによって販売プロセスの変化も起きており、より「個人に向けた販売アプローチ」が好まれているようです。
BtoBのEC決済方法のトレンドとは
次はBtoBビジネスEC市場で利用されている支払い方法についてです。いまだに23%弱の小売業者がFAXでの注文を受け付けていますが、市場での比率はかなり低い状態となっており、今ではやはりオンラインでの取引が主流となっています。下記は現在の支払い方法で最も人気な3つの方法です。
BtoBのEC決済で人気の方法トップ3
- ウェブサイト上:80%
- Eメール:77%
- 電話:72%
BtoBのEC市場では、上記取引が可能なモバイルアプリやアマゾンのようなサイトが急速に拡大しています。市場において初期に使われていたような単一の販売方式から、実店舗やオンラインショップなどすべてを統合した「オムニチャンネル方式」が主流となってきています。
また、オンライン販売に対するクレジットカードの利用率は94%と圧倒的なシェアを占めており、「顧客が購買するための」重要な支払い方法となっています。さらに、Amazon PayやApple Payなどの比率も上昇してきており、幼い頃からインターネットに慣れ親しんだ「ミレニアム世代」に合わせた決済方法がトレンドと言えそうです。
今からアメリカBtoBのEC市場に参入するにあたって、「オンライン上での取引」や「クレジットカードや電子マネー決済」は成功するために欠かせないポイントとなります。
2018年のトレンド~製品情報とその表示方法への注力~
つい最近まで、BtoB業界では紙のカタログやFAX、電話でのやり取りが中心でした。しかし、2013年には69%の業者が5年以内に紙のカタログを廃止する意向を示し、オンライン販売中心へとシフトしていっています。
オンライン販売へと移行すると、より売り手と顧客の相互にメリットのある方法でカタログの配布が可能となり、多くの小売業者やサプライヤーと直接的なやり取りができるようになります。
レストランウェアー社は、世界各地のレストランに商品を販売しており、その分膨大なカタログの数が問題でした。しかし、オンラインでカタログを閲覧できるようにし、顧客は整理されたカタログで簡単に自分が望む商品を見つけられるようになりました。
BtoBビジネスEC市場では、世代交代に合わせることがカギ
利用者の変化によって、ビジネスのあり方は大きく変わります。それはBtoBビジネスのEC市場でも例外ではありません。新しい利用者世代に合わせたサービスを展開すれば、おのずと顧客はついてくるはずです。
顧客層が変わっても「顧客のことを第一に考える」ことを忘れなければ、これからも時代の変化についていけるでしょう。
著者: Masako. S
米国の大学でマーケティングを専攻。現在はトランスコスモスアメリカにて、EC・事業開発/ チャットボット担当。米国EC業界の動向調査・最新ツールの導入に、熱心に取り組んでいる。