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注目の広告分析ツール、Amazonアトリビューションとは ~広告評価を適切に行うために~

7月 13日, 2021
By : Shunji.O

利益を伸ばすために、広告活動の見直し作業は必須です。実際に売上に貢献した、すなわち広告効率の良かった広告に重点的に投資し、一方で広告効率の良くなかった広告からは撤退する。これは今も昔も変わらず、広告活動を行う上での基礎とされています。しかし、ECサイトでの販売が普及するにつれて、広告効果に関する評価方法について、改めるべきであると考えられるようになってきました。今回はECサイトでの販売が普及した現代の広告評価に役立つツールであるAmazon アトリビューションを紹介します。

広告の評価を改める必要性

Amazon アトリビューションの紹介を行う前に「なぜ広告の評価を改めるべきなのか」について説明します。インターネットによって、いつでもどこでも、買い物ができる世界が実現しました。このような世界では、一言に「商品購入」と言っても、そこに至るまでのアプローチは人によって様々であり、消費者の意思決定を促した要素についても多様化しています。したがって、従来のようにPPC(Pay Per Click)広告といった効果を数値化しやすいものだけでなく、ECサイト外部のチャネルについても「どの程度集客に貢献したのか」を評価する必要があると考えられるようになってきました。

Amazon アトリビューションとは

Amazon アトリビューションとはAmazonが提供する広告効果測定ツールであり、検索、SNS、動画、ディスプレイ、メールなど、Amazon外部のマーケティングチャネルの効果について測定することができるサービスです。それぞれのチャネルにおいて、CTR(クリック率)、インプレッション(広告の露出回数)、詳細なPV(ページビュー)数、商品を買い物かごへ追加した数、売上合計額など、様々な項目を測定することができます。すなわち、商品購入に直接貢献した広告だけでなく、間接的に購入を促した広告についても評価できるようになることから、より適切な広告評価及び広告への投資を行うための最適なツールであると言えます。現在はβ版を提供している段階なので、利用できる事業者や国、地域は限られていますが、今後Amazonが本格的にサービス提供を始めるときに備えて、チェックしておいて損はないでしょう。

 

Amazon アトリビューションによる成功事例

Midwest Homes for PetsはAmazon アトリビューションを導入し自社の広告を見直したところ、広告の費用対効果(ROAS:return on advertising spend)について32%の向上を実現しました。この他にもAmazon アトリビューションを導入して成功した事例としてPremier Nutritionの事例が挙げられます。Premier Nutritionは2017年にAmazon アトリビューションを活用して、四半期売上の96%の向上、年間売上の322%の向上を実現しました。

両事例とも、早期からAmazon外部のチャネル分析に注目し、Amazon アトリビューションを活用したことが成功の要因であると考えられます。

まとめ

今回は注目の広告分析ツールであるAmazon アトリビューションについて紹介しました。ショッピングの在り方が多様に変化する中で、Amazon アトリビューションに早期に注目し導入したことで成功した事例があるように、いかに時代の変化に適応した広告活動を行っていくのかが売上を伸ばすうえで重要となります。今回の記事をきっかけに皆さんも広告の評価を今一度見直してみてはいかがでしょうか。

 

出所:Amazon Attribution (beta)
AMAZON ATTRIBUTION: WHAT IT IS & HOW TO USE IT
Amazon Attribution: How to Track Off-Amazon Traffic to Your Listings


著者: Shunji.O

デジタルマーケティングマネージャーとして5年経験を積み、渡米後は10年間Eコマース事業に携わってきました。現在、トランスコスモスアメリカでプロジェクトマネージャーとしてアメリカ市場におけるEコマース戦略の立案と実行に注力しています。市場動向の分析、競合分析、販売戦略の開発に加え、デジタルマーケティングマネージャーとしての経験を活かしてオンライン広告キャンペーンの最適化など、幅広いマーケティング活動を通じて事業成長を促進しています。