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返品大国アメリカ Eコマース 商品返品事情について

アメリカの返品条件(リターンポリシー)の違い

オンラインで購入した商品が届いた後、異なるサイズ、又は色を注文してしまったことや、写真のイメージと違った商品だったなどの経験はありませんか?日本では、商品を返品する場合、お客様都合の返品は受け付けていない、または受け付けていても送料はお客様負担が一般的です。しかしアメリカでは、無料返品・交換(Free Return & Exchange)のキャッチフレーズをよく目にします。無料で返品・交換のみならず、返品送料会社負担を提供し、お客様の負担なく、返品できるサービスもあります。また、返品・交換期間内なら、開封後の商品でも返品できる場合もあります。

では、どこで消費者は、返品・交換の情報を確認しているのでしょうか。通常、アメリカでは、Return Policy (リターンポリシー)の箇所に、返品・交換の条件、期間の詳細があります。

今回は、アメリカでオンライン消費者が返品する際に重要視する要素、併せてオンラインでの返品・交換ポリシー(リターンポリシー)記載のヒントをご紹介します。

消費者に好まれる返品方法

商品購入後、商品が気に入らず、返品することになった場合、実際に消費者はどのような点を懸念しているのでしょうか。UPSによると、オンライン消費者の3割は、返品の際の送料が大きな問題だと言っています。

では実際に、消費者が経験して満足だった返品方法をご紹介いたします。

【返品の際の送料が無料】

【面倒でないリターンポリシー】

【簡単に返品ラベルが印刷可能】

【返金処理が迅速にされる】

【返品ラベルが同梱されている】

上記からわかるように、アメリカでは返品送料が無料だけでなく、お届けされる商品と一緒に返品用のラベルが同梱されている、返品用のラベルがサイト上で簡単に印刷できるサービスも好まれています。

返品・交換条件(リターンポリシー)記載が重要なわけ

次は、リターンポリシーの重要性と記載方法のヒントを紹介します。

アンケート調査によると、アメリカ人オンライン消費者の63%は購入前に、リターンポリシーを確認しており、また48%の消費者は面倒でないリターンポリシーの店で購入するとあります。つまり、ECを展開する際のリターンポリシーの記載内容は、とても重要な要素だと言えます。リターンポリシーの記載がない、又は曖昧な説明、返品を受け付けない等の理由で、消費者を逃してしまったり、再購入意欲を失くしてしまうのです。

では、Eコマース セールスに役立つリターンポリシー作成のヒントを見てみましょう。

【無料返品の提供】

【十分な返品・交換期間を提供】

【すぐに探せる箇所にリターンポリシーを配置】

【分かりやす言葉で説明】

【他社の真似をしない】

【質の良いカスタマーサービスの提供】

リターンポリシーをウェブサイトの見つけやすい箇所に配置すること、内容を簡潔に、明確に説明するという方針は、自社の商品とサービス提供に自信があることでもあります。

仮に、消費者の求めている価値と商品が一致せず、商品に満足してもらえなかった場合でも、良い返品・交換サービスの提供により、ロイヤリティーを得ることもできるのです。

また、1パターンのリターンポリシーがすべての商品、サービスにフィットすることはありません。他社のリターンポリシーをコピーして記載するのではなく、自社のターゲット層や、ビジネスに合う個性的であり、楽しく読めるリターンポリシーページの作成もポイントです。

リターンポリシーはマーケティングツールである

アメリカでは、返品・交換が簡単にできる、負担がかからないことは、購入者にとって商品を購入する際に重要な点であるとお伝えしましたが、60%のオンライン消費者が、年間に最低でも1回以上は返品・交換を利用し、その内、ポジティブな返品や変更の経験をした95%は、再購入をしているというデータもあります。

この数字をみて、リターンポリシーは、マーケティング手段と言っても過言ではないでしょう。アメリカでEコマースを開始する場合は、返品・交換のルールを決めるのも販売のキーポイントになるでしょう。

参照元:UPS Pulse of the OnlineShopper

Ecommerce Return Policy Template


Yukari. T

トランスコスモスではカスタマーサポートマネージャーとして、顧客のニーズにあったサービスのご提案、カスタマーサービスの質の向上に取り組んでいる。