拡大するアメリカペット産業とEコマース -2018年市場規模720億ドルへ

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アメリカのペット産業

拡大するアメリカペット産業とEコマース -2018年市場規模720億ドルへ

ペットが家族の一員とみなされるアメリカでは、ハイエンドペットフードやペット医療(獣医医療)、ペット用医薬品などペット用品・サービスへの関心が年々高まり、ペット産業市場を押し上げています。今回はそんな、拡大するアメリカのペット産業市場についてご案内してみたいと思います。

 

順調に拡大するアメリカのペット産業 – 市場規模

それでは早速、アメリカのペット産業市場規模から見ていきましょう。

 

APPA(American Pet Products Association)の2017-2018ペット所有者調査レポートによれば、アメリカの68%の世帯がペットを所有しており、これは実に8,460万世帯に相当します。

 

また、同協会の最新調査レポートによれば、アメリカ国内のペット産業消費額は、2016年に667.5億ドル、2017年には前年比4%増の691.1億ドルに到達しました。そして今年、2018年には$721.3億ドルに上るだろうと予想されています。

 

▼アメリカ国内ペット産業消費額 1994 – 2017年 (in billion U.S. dollars)Pet industry expenditure in the United States from 1994 to 2017 (in billion U.S. dollars)
Source: statista.com

 

アメリカのペット産業消費額とその内訳

次にアメリカ国内ペット産業消費額の内訳を見ていきましょう。

 

▼アメリカ国内のペット産業消費額の内訳 2016-2017年実績Source: veterinarynews.dvm360.com

 

売上の大部分を占めているのはやはりペットフードへの支出です。ハイエンドペットフードや高級なペット用おやつへの関心がペットフード分野の支出を促進しています。ハイエンドペットフードは、過去5年間で業界全体で33%急増し、現在ではなんと全体の50%以上を占めてるとも言われています。

 

参考までにペットフード消費額を日本と比較してみると、アメリカのペットフード消費規模は日本の10倍以上に上り、アメリカのペット産業市場の大きさが伺えます。

 

また、ペット医療(獣医医療)への支出は2016年から7%増の170.7億ドルでした。これは2017年のペット産業消費額691.1億ドルの約4分の1 に当たります。ペット医療(獣医医療)への支出は他のカテゴリーの成長見通しを上回り、 2018年には182.6億ドル以上になると予測されています。

 

▼アメリカ国内のペット産業消費額の内訳 2018年予測
Source: veterinarynews.dvm360.com

 

 

アメリカのペット産業市場動向とEコマース市場規模

それでは、アメリカのペット産業市場691.1億ドルに占めるEコマースの市場規模とはどのくらいでしょうか?

 


アメリカのペット所有者の約40%がペット用品をオンラインで購入していると言われています。

 

また、オンラインでペット用品を購入する人の内、過去7日間に購入したと答えた人の割合は、2013年には僅か14%であったのに対し2017年には35%へと増加しており、今後もEコマースに対する顧客ニーズの高まりが期待されています。この様な市場動向に応えるべく、多くのペット専門小売業者は2017年にEコマースの強化に大きく投資しました。

 

購入者の特徴をペットフードを例に見てみると、やはりミレニアム世代が他の年齢層よりもウェブサイトやアプリを通じて購入する割合が高く、オンラインで購入し店舗でピックアップする事も多い様です。

 

また、ペットが家族の一員とみなされるアメリカでは、ペット医療・ペット用医薬品市場が大きな成長を遂げており、中でもペット用市販薬のEコマースの成長が注目を集めています。ペット用医薬品業界の市場売上約90億ドルの内、Eコマースによる売上は約12%に上ります。これには、獣医師が処方医薬品販売の損失を埋める為に、オンラインでの医薬品販売に積極的になっている事が背景にあると言われています。ペット用医薬品の多くはサイズが小さく配送コストが低い事からもEコマースが非常に適しており、今後のさらなる市場の成長が期待されています。

 

ただし、この様なEコマースの盛り上がりの中に在っても、アメリカペット産業(特にペットフード市場)ではまだまだ実店舗の存在感が大きく、同調査会社の最新市場調査レポートによれば、アメリカでは犬と猫の所有者の約80%が今もなお、PetSmartPetcoPet Supplies Plusなどの実店舗でペットフードを購入しています。

 

アメリカのペットフード市場でEコマースが本当の盛り上がりを見せるのはこれからなのかもしれません。

 

以上、今回はアメリカのペット産業市場とEコマースついてまとめてみました。今後アメリカのペット専門小売各社はEコマースでどんなアプローチとサービスを展開していくのでしょうか? 楽しみですね。 これからもアメリカの最新市場動向を随時皆さまにお届けしていきたいと思います。

 

 

参照:Pet Medications: Ecommerce Accounts for 12% of U.S. Market Sales, reports Packaged FactsPet Industry Market Size & Ownership StatisticsMajority of Dog and Cat Owners Buy Pet Food From Brick-and-Mortar Stores Despite E-commerce Uptick, reveals Packaged Facts

 


著者: Mikako.U

日本でWebマーケティングの経験を積み、渡米後はEコマース事業に従事。現在トランスコスモスアメリカでEコマースプロジェクトマネージャーを担当。アメリカでのEコマース、コンテンツマーケティングに日々取り組んでいます。


 

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