Amazonのスポンサープロダクト広告の成績を把握するための数値指標にはACoSがあります。この記事ではACoSがどういったものなのかといった内容から、その数値を下げるための4つの方法までを紹介します。

ACoSとは

ACoSは「Advertising Cost of Sale（広告費売上比率）」の略語で、Amazonのスポンサープロダクト広告の成果を把握するカギとなる数値指標です。その計算式は下記となります。

ACoS＝広告支出額÷広告売上額×100

例えば、Amazonに63ドルのコストで広告を掲載し254ドルの売り上げをあげた場合にはACoSは次のように計算できます。

ACoS=63÷254×100=24.8（%）

つまり、この例の場合ACoSは24.8（％）です。広告支出額に対して広告売上額が大きくなるほど広告の運用成績は良いといえるので、ACoSの数値が小さければ小さい程、広告運用成績が良いと言えます。

このACoSの数値を記録していくことで、広告運用にかけた費用を追うことができ、今後の広告による売上額の成果見通しを立てることができます。そのため、Amazonのスポンサープロダクト広告を利用するにあたってはACoSの数値は非常に重要な数値と言えるでしょう。

Amazonのスポンサープロダクト広告で目指すべきACoSの数値とは

ACoSの数値が小さければ小さい程、広告運用成績が良いと前述しましたが、それではいったい具体的にどういった数値を目指して広告運用をしていけば良いのでしょうか。先に結論から説明すると、全てのビジネスに共通する目指すべきACoSの数値はありません。目指すべき最適なACoSの数値はビジネス戦略やそのゴールによって異なってきます。ビジネスによっては広告売上額を最大にすることが目標かもしれませんし、広告利益率を最大化させることが目的の場合もあるでしょう。一般的なビジネスのAmazonスポンサープロダクト広告におけるACoSの平均的数値は30%程と言われていますが、商品のカテゴリによって平均的数値は大きく異なります。カテゴリごとの平均数値をまとめた表が下記になります。

【カテゴリごとの平均ACOS数値】

表から分かることはACoSの数値の多様性ですが、重要なのは自身の運営するビジネスのACoSを把握し、その数値を下げる努力をすることです。また仮にですが、今現時点でご自身がAmazonで出品・広告出稿している商品のACoSの数値が30%なのであれば、目指すべきACoSの数字はおよそ15～20%程になるでしょう。次項から、実際にどのようにACoSの数値を下げていけばよいか、その方法論を紹介していきます。

ACoSを下げるための4つの方法

ここからは、ACoSの数値を下げるための4つの方法について一つずつ紹介します。

1. 効果のあるキーワードにフォーカスする

リスティング広告に掲載するキーワードを最適なものにできれば、より多くの検索ユーザーを引き付けることができ、広告費を削減するきっかけが掴めるでしょう。最適なキーワードを見つけるにはキーワードリサーチが有効で、Amazon掲載広告用のキーワードリサーチツールがあります。そうしたツールを使うことで効率的に顧客にアプローチできる最適なキーワードを見つけることができるでしょう。また、こうしたツールを使う以外にも、商品の仕様や特徴をキーワードとして盛り込むことも有効な施策となります。効果のあるキーワードにフォーカスすることで検索ユーザーに興味を持って貰える可能性が高まり、トラフィックの増加が見込めるでしょう。

2. 商品ページを最適化する

顧客が欲しいと思っている情報や商品選択において役立つ情報、その商品ならではの特徴などを商品紹介ページにしっかりと掲載することで、コンバージョン率をアップさせることが可能です。例えば、商品として靴下を扱っていた場合には、その素材やサイズ、柄模様などの詳細情報やその靴下にしかない特徴を紹介できるとよいでしょう。詳しく商品を紹介し、顧客にその内容を知って貰うことができれば、価格に納得した顧客はきっと商品を購入してくれます。

3. タイトルを最適化する

広告の商品タイトルは商品検索ユーザーが最初に目にするものです。そのため、商品タイトルを工夫することも、その商品に興味を持ってくれるであろう見込みユーザーを引き付けるのに重要な施策となります。例えば、靴下の商品広告を出していた場合には、その素材やサイズ、柄模様などの情報を簡潔にタイトルへ盛り込むことで、より見込み客が広告をクリックしてくれるようになるでしょう。

4. 入札額を最適化する

入札額を最適化することもACoSの数値を下げるためには重要です。最適な入札額を見つけるにあたっては次の計算式が役に立ちます。

見積入札額＝（平均注文額×CVR（コンバージョン率））÷（1÷目標のACoS数値）

この計算式から出てくる見積入札額を広告運用指標の一つとして継続利用することで、より良い広告運用結果を出すことができるでしょう。

まとめ

本記事で紹介した数値指標ACoSおよび、その数値を下げる方法を使うことでAmazonスポンサー広告の運用成績をアップさせることも可能です。ぜひ今回紹介した内容を一つでもご自身の広告運用で試してみてください。

出所：Amazon ACoS: What is Advertising Cost of Sale and How to Improve It
What is a Good Amazon ACoS? | 4 Tips for Lowering Your ACoS

著者:  Yukari.T

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