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アメリカ【Eコマース】ホームグッズ(インテリア&エクステリア)市場

8月 20日, 2018
By : Ami.T

いまやAmazonなどの影響で、Eコマースで買い物をする分野は広がりつつあります。では、アメリカEコマース市場でいま伸びている、そしてこれからも伸び続ける分野はどこなのでしょうか。いま伸び盛りの分野、それはホームグッズ(インテリア&エクステリア)市場です。

その理由に、アメリカ人は人生で引越しをする回数が多く、住宅購入の際には、新築より中古住宅の購入が一般的なので、彼らは住宅のDIYやリモデルに熱心であり、ホームグッズ(インテリア&エクステリア)市場の需要があります。

本日は、この分野のEコマースにおける市場概要をご紹介します。

ホームグッズ(インテリア&エクステリア)市場とは?

ホームグッズ、正確には、ホーム・インテリアエクステリア市場とは、「家の修繕・改善」に関連する分野です。インテリア系は、照明器具、ラグ、シーリングファン、電球などです。エクステリア系は、配管やお庭に置くような保管庫などです。日本のホームセンターで販売されている製品といえば想像しやすいかもしれません。

ホームグッズ(インテリア&エクステリア)市場概況は?

NPD社によると、この分野のアメリカでのEコマースは、2017年3月末時点で12ヶ月間成長しています。インテリア・エクステリア含むほとんどの分野で過去の売上と比較して2桁成長を遂げており、全体で前年と比較して41%売上が増加しています。同社のレシート分析サービスであるCheckout Trackingによると、市場全体のEコマース売上は、100億9千万円にのぼります。

最も成長しているカテゴリは、配管、異形管、電球、シーリングファンでした。また、最もオンラインでの売上を上げているカテゴリは、室内装飾、照明器具、ランプ、ラグなどでした。

ホームグッズ(インテリア&エクステリア)市場の盛況から見えることは?

NPDの国内産業アナリストであるJoe Derochowski氏は、「この分野でのオンラインの急速な成長は、消費者はオンラインと実店舗の選択肢の中でどのように買い物をしているか、ということへの理解の必要性と、またどのように相乗効果を出すかということを示しています。」と指摘しています。

例えば、電球やエアフィルターなどコモディティ化している商品は、オンライン特有の利便性を提供することで戦力化することができます。一方で、バスタブや洗面台などより高額な商品は実店舗で実際に見てもらうことで購入につなげることが考えられるでしょう。このように商品によってオンラインと実店舗を使い分けることで、全体として効果的な戦略を打つことができます。

これからのホームグッズ(インテリア&エクステリア)市場予想は?

Joe Derochowski氏は「これからもこの分野は、間違いなく成長を続けていくでしょう。」と話します。現代における人口統計学上の変化は、ホーム・インテリアエクステリア分野が重要であるライフステージにいる人の増加に拍車をかけています。それは、初めて家を買う人から、子供が巣立った後に夫婦で住むようになった家を縮小する人にまで及びます。

現にCheckout Trackingによると、この市場のオンライン売上は、若年層〜団塊の世代まであらゆる年齢層にアプローチできていることを示しています。

「Eコマースは消費者に対して手助けをできる立ち位置にいるし、この分野はこの先、数十年に及んで新たな買い物の習慣を切り開いていくでしょう。」と同氏は述べています。

いかがでしたでしょうか?差別化しにくい商品でもオンラインでの優位性が確立できれば充分売上に貢献する製品になること、また商品によっては、オンラインで確立した顧客に実店舗での買い物を促すことで相乗効果を生むこと。こちらは、ホーム・インテリアエクステリア分野に限らず応用できそうな視点ですね。

参照元:E-commerce Plays Bigger Role in Home Improvement

Double-Digit Growth Continues in Online Home Improvement Market


著者: Ami.T

在米15年。長らくトランスコスモスでのコールセンター事業運用に従事し、コールセンターの立ち上げや顧客管理業務を専門的に担当してきました。現在は営業として、日系企業が米国市場に進出する際のサポートを提供しています。米国市場は複雑で競争が激しいため、市場調査、販売戦略の開発、ローカルパートナーシップの構築など、包括的なサポートを行っています。